「シックス・センス」が世界的に大ヒットを記録したM・ナイト・シャマラン監督。
彼の強みは独創的な脚本にあると思う。
シャマランの映画がもたらす驚きは大仰な視覚効果ではなく、巧妙に設計された物語による。「シックス・センス」でも全く意表をついた結末を準備して、あっと言わせてくれた。
悲惨な列車衝突事故で物語は幕を開ける。
乗客・乗員132人の内、131人までが死亡。たった1人の生存者デヴィッド・ダン(ブルース・ウィリス)は何と全くの無傷だった。
その日から彼に接近し始めた漫画コレクター、イライジャ・プライス(サミュエル・L・ジャクソン)はダンに質問する。
「あなたはこれまでに何回病気をしたことがあるか?」と。
次第に明らかになるのは、ダンが“決して壊れない(アンブレイカブルな)肉体”の持ち主であるということ。
そして一方、プライスはといえば、子どもの頃からケガが絶えない体だった。
物語はいかにもシャマランの映画らしく、その後も予想のつかない意外な展開を見せる。
さらに今回はなかなかの漫画オタクぶりも垣間見せるシャマラン。
メディア・ミックス的な卓越した想像力が、誰が見ても楽しめるエンターテインメント性と見事に共存している点がすごい。