「
オール・ザ・キングスメン」は、実在の政治家をモデルにしたロバート・ペン・ウォーレンの同名小説の映画化。1949年にも映画化されており、アカデミー賞3部門を獲得しています。
原作は1946年のピュリツァー賞を受賞したそうです。邦題は「
すべて王の臣」。
アメリカ南部の貧しい家庭に生まれ育った実直な男・ウィリーは、郡の会計係として働いていたが、役人の汚職を追及したため辞職に追い込まれる。
その後、上流階級出身のジャーナリスト、ジャックの助力を得て、州知事に当選。絶大な人気を誇るようになるが、やがてウィリーも汚職に手を染めて……。
ウィリーは州知事を目指していたころには、確かな理想を抱いていました。
また、登場人物は皆、善と悪の両面を持っていますが、善の部分を完全に失うことはない。それがこの物語の救いですね。
政治の世界は、現代も虚実入り乱れる世界。
完全な善人や悪人はいない。善と悪の割合・バランスの上に、人間社会は成り立っている。
それでも、可能な限り理想に向かって、着実な前進をしていきたいものですよね。