数あるおとぎ話の中でも、世界的に最も有名な主人公の一人・赤ずきんちゃん。
その赤ずきんちゃんを主人公としたCGアニメ作品が「
リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?」だ。
と言っても、「レシピ泥棒は誰だ!?」という副題からも分かる通り、物語の展開は、おとぎ話とは大違い。とにかく笑わせてくれる。
いつも赤いずきんをかぶっているレッドという名の女の子が、おばあちゃんに化けた狼に出会う――本来のおとぎ話のクライマックスシーンからストーリーは始まる。
レッドが、森で多発するレシピ泥棒の容疑者の一人にされてしまうのをはじめ、予想外の展開の連続だ。
歌やダンス、ディズニーランドのアトラクション風のアクションあり。
そして犯人捜しのミステリーも面白い。
大人から子どもまで幅広い年代が楽しめる。と言うか、「赤ずきんちゃん」のイメージが染みこんでいる大人こそ、この作品の“ぶっ飛び具合”に笑わずにはいられないだろう。
そういう意味で、この作品を今見た子どもたちも、将来、あらためて見返せば、違う楽しみを発見できる。そういう作品だと思う。
赤ずきんちゃん・レッドをはじめ、レシピ泥棒の容疑者にされてしまう狼、おばあちゃん、そして木こりは、それぞれ一見して分からない裏の顔を持っている。
また、脇を固めるキャラクターたちも、意外な個性の持ち主ばかり。
とにかく「見かけで人の中身は分からない」ということを強烈に表現している。
ちなみに、レッド役の日本語吹き替えは、上野樹里が担当。狼役は加藤浩次、事件の真相を探るカエルの探偵ニッキー役をケンドーコバヤシが務めている。
この吹き替え陣が、かなり良い味を出している。