福井晴敏の同名ベストセラー小説を、硬派な人間ドラマで定評のある阪本順治監督が映像化。そこに、真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一ら日本を代表する豪華俳優陣が結集。
物語は、海上自衛隊のイージス護衛艦「いそかぜ」が、テロリストたちに占拠されるところから始まる。
搭載されている特殊兵器の照準を東京に合わせ、日本政府にとてつもない要求を突きつける彼ら。
そこに立ち向かうのは、だれよりも艦の構造に詳しい先任伍長・仙石恒史(真田)だった……。
主演の真田は公開初日の舞台あいさつで「この『イージス』が僕らの手を離れて、大海原に漕ぎ出します。すべての思いを映画に込めました。観客の皆さまも(この作品の)クルーの一員として“世界平和”という向こう岸にたどり着くまで、一緒に漕ぎ続けていただければ」と語ったとか。
音楽と編集には、ハリウッドの第一線で活躍するスタッフを起用。
役者たちの熱演、そして海上自衛隊の初の全面協力も得て、邦画としては稀に見る、壮大なスケール感をもつエンターテインメント大作に仕上がっている。
一方で、考えさせられたのは、日本を守るはずの最新鋭システムが一瞬にして最強の凶器に変わる恐ろしさ。
それは、現実の世界でも起こりうる“落とし穴”かもしれない。