まず、広大なスケールとアクションのすごさに度肝を抜かれ、強烈なビジュアルが目に焼き付く。
最高峰ヒマラヤ山脈は、人を寄せ付けない威厳を放ち、すさまじいほどに美しい。
この危険な山を征服しようと人々は挑み続ける。限界に挑戦し、誰もが果たせなかった夢、登頂を実現しようとする。
八方を急斜面で囲まれ、天候の変化を予測できず登山家たちからもっとも恐れられている山K2。
ここに挑み、悲劇に見舞われる若い登山家の兄妹がいた。
兄は、妹とその登頂チームを助けるために、想像を絶する救出作戦を決行することになる。
登頂だけでも危険だが、さらにそこには制約があった。
人間の肉体の限界、命を持ちこたえられる時間はわずか22時間。果たして救い出すことができるのか――。
ロケは、ニュージーランドの南アルプス山脈にあるクック山脈で6カ月にわたって行われたらしい。K2に景観が似ていたからだ。
標高8000メートルでのロケ。本物の雪崩と爆破を起こした。
危険の中での撮影のため、クルーとキャストに与える危険を最小限に抑える登山装備係や、山の天候を監視して評価する山の安全確認係、タレント安全確認係など万全の安全体制を敷いたという。
真実味を増すために世界的に著名な登山家も参加。
その中の一人、エド・ベスターズは本人の役で作品中に登場している。
俳優たちは1カ月間、登山家たちと共にトレーニングを積んだ。
兄を「バットマン&ロビン」のクリス・オドネル、妹を「エンド・オブ・デイズ」のロビン・タニーが演じ、監督は「マスク・オブ・ゾロ」のヒットメーカー、マーティン・キャンベル。
キャンベルファンの期待に違わない出来映えだと思う。